資産運用の中でも不動産投資は人気がありますが、必ずしも簡単に成功するとは限りません。今回は、失敗事例を交えながら、その回避方法を探っていきます。
この記事の要点
不動産投資を知識が不十分なままで始めてしまうと、失敗のリスクが大幅に高まります。
不動産賃貸業や投資とは何かを理解し、時間をかけてしっかりと学びましょう。
不動産投資で成功するためには、目的や目標を明確にすることが重要です。
【不動産投資初心者の失敗例】どこが間違っていたのか?
まずは実際の失敗事例を見ながら何が間違っていたのかを考えてみましょう。
【失敗事例1】「老後資産」のはずが、月々の負担が増大してしまったケース
50代前半のAさんは、有名企業に勤務する独身のサラリーウーマンです。
投資物件:東京23区内の新築1Kを3戸、総額2,500万円以上
Aさんはすでに一定の貯金がありましたが、将来の老後資金への不安から、あるマネーセミナーに参加しました。セミナーでは一般的な投資の話がありましたが、後半には不動産投資の紹介が行われました。
セミナー後に行われた個別相談に安易に参加したことが、後の大きな誤算となりました。相談の場に同席していた不動産会社の担当者から「今のうちにローンを組んで投資マンションを買っておけば、老後の資産になります」と勧められ、最終的に新築の投資マンションを3戸購入してしまいました。これにより、Aさんは総額1億円の借金を抱えることに。
購入した物件を詳しく調べると、年間200万円の利息支払いがあり、5年間で1,000万円の損失が出ることが判明しました。さらに、購入当初から毎月2万円の負担が発生していましたが、不動産会社の担当者は「1戸あたり月々5,000円のマイナスは保険と考えてください。ほとんどリスクはありません」と説明。しかし、実際にはこの負担が5年後、10年後にはさらに増大し、気づいた時には老後資産としての運用が逆効果になってしまったのです。
Aさんの失敗ポイントと教訓
不動産会社主催の個別相談に安易に参加した点
不動産会社の営業手法は巧妙で、個別相談に参加すると、自分に有利に見える提案を受けてしまうことがあります。「月々5,000円」という小さな金額であっても、知識が不足していると投資家が「大したことがない」と錯覚しがちです。十分な知識がない状態で安易に個別相談に参加するのは避けるべきです。
収支計算を行わなかった点
不動産会社の言葉をそのまま信じ、自分で収支計算をしませんでした。適切な収支計算を行っていれば、投資マンションを購入せずに済んだ可能性があります。購入前に必ず自分で収支を試算することが重要です。
【失敗事例2】「節税になるから」と友人に勧められたが…
40代前半のBさんは、上場企業に勤める高収入のサラリーマンです。
投資物件:東京23区内の新築および中古の1K、1LDKなど6戸、総額2,000万円前後
Bさんは、同僚から「節税対策に」と勧められ、投資マンションを次々に購入し、6戸を保有するに至りました。すべてローンで購入し、借金の総額は約1億3,000万円に。年間130万円の持ち出し金が発生しているにもかかわらず、Bさんは「節税できるから問題ない」と軽視していました。
しかし、コロナ禍で家賃滞納や空室リスクが顕在化し、自分の投資内容を確認したところ、月々10万円以上の負担があることが判明。結果的に、3年間で約400万円の累積赤字となり、所得税の還付金でその半額を回収しましたが、それでも約200万円の赤字が残っています。
Bさんの失敗ポイントと教訓
同僚の紹介で投資マンションを購入した点
身近な人からの紹介だと、不動産会社の担当者よりも信用しがちです。しかし、うまい話には注意が必要で、自分の目で確認することが大切です。
購入後、しばらく放置してしまった点
Bさんはコロナ禍がきっかけで投資を見直しましたが、もっと早い段階で収支を把握していれば、赤字額はここまで大きくならなかったでしょう。収支の定期的な確認が必要です。
【失敗事例3】「自己資金なしでもFIREできる!」という甘い言葉に乗せられて…
30代半ばのCさんは、有名企業に勤めるサラリーマンです。
投資物件:東京23区内の新築1Kを2戸、総額2,500万円以上
Cさんは、コロナ禍でリモートワークの時間が増えたことから、ネットで投資に関する情報を調べるようになりました。FIRE(経済的自立と早期退職)に興味を持ち、投資マンション専門の不動産会社のオンラインセミナーに参加。話を聞くうちに、自分でも簡単に不動産投資ができ、家賃収入で生活ができると信じ込んでしまいました。
その後、不動産会社の担当者からマンション投資を勧められ、「自己資金10万円で、残りはフルローン、月2万円の持ち出しで将来的には家賃収入がすべて利益になる」と説明を受け、物件を購入。しかし、数か月後に自分の投資を見直したところ、年間100万円以上の持ち出しが発生していることに気づきました。
【Cさんの失敗ポイントと反省点】
安易にFIREを目指して不動産投資を始めた点
「投資マンションを購入すればFIREになれる」という甘い言葉に惑わされてしまいました。すべての投資マンション購入者がFIREできるわけではないことを認識すべきです。
家賃収入で年金代わりになると信じ込んでしまった点
不動産投資が簡単で、家賃収入で生活できると信じてしまいましたが、購入前にインターネットで情報を調べ、正しい知識を持つべきでした。必要があります。
不動産投資での失敗とは?
いくつかの失敗事例を見てきましたが、不動産投資における失敗とは具体的にどのようなことを指すのでしょうか。
不動産投資の基本は、投資開始時から黒字を確保することにあります。もし物件を現金で購入すれば、家賃収入がそのまま黒字となりますが、ローンを利用する場合は、固定資産税などの必要経費に加えて、ローン返済も考慮しなければなりません。こうした費用を差し引いた後でも家賃収入が上回る投資であることが求められます。
多くの失敗事例では、家賃収入が必要経費を下回り、常にマイナスの収支が続いています。ローンがあるかどうかにかかわらず、購入当初からマイナス収支であれば、物件を所有している期間中はずっと赤字が続き、投資の目的を果たせません。
こうした失敗を避けるために、不動産投資の基本をしっかりと理解しておくことが重要です。
不動産投資とはどのような投資なのか?
不動産投資には、区分マンション、1棟アパートやマンション、オフィスビル、テナントビル、ホテルなど、さまざまな種類の物件があります。これらの物件を他人に貸し出して賃料を得るのが不動産投資の基本であり、不動産賃貸業とも言えます。
この基本を踏まえて、不動産投資には主に2つの方向性があります。
1.長期的な安定収入を確保すること
安定した賃料を得ることで、不動産所得を確保するインカムゲインを目的とした投資です。賃貸業を営むためのノウハウが不可欠です。例えば、建物を30年間維持するためには、定期的なメンテナンスが必要です。また、日本は自然災害リスクが高く、地震や台風の影響を受けやすいため、こうしたリスクも考慮しなければなりません。
2.短期間での物件売買による利益を狙うこと
もう一つは、売却益(キャピタルゲイン)を狙う不動産投資です。例えば、1,000万円で購入した物件から年間72万円の賃料収入を得るとしましょう(表面利回り約7%)。この物件を5年間保有し、その後売却した場合をシミュレーションしてみます。仮に900万円で売却すると、購入時の1,000万円から100万円の資産減少が発生しますが、5年間で合計360万円の賃料収入を得ているため、260万円の利益が残ります。
ただし、これはキャッシュでの運用が前提であり、長期的に賃料収入を得るか、売却益を狙うかの選択が求められます。現状では、売却益を得る機会が限られているため、長期的に賃料収入を確保する方向性が強いと考えられます。
キャピタルゲインとインカムゲインの基礎知識|不動産投資ではどちらを狙うのが正解?【スマイティ】
不動産投資で失敗する理由とは?
不動産投資は基本的に「大家業」であり、賃貸業を営むことです。よく目にする地元の地主や不動産屋と同じ感覚で考えるべきでしょう。大家業は入居者の募集や家賃の回収、クレーム対応、退去手続きや原状回復、税金管理など、多岐にわたる専門知識が必要です。さらに、法律や金融の知識だけでなく、入居者や不動産会社、税理士、弁護士などとの人間関係を構築する力も求められます。
また、不動産投資を行う際には、自分の最終的なゴールを明確にしておくことが大切です。例えば、短期間で利益を得たいのか、長期的に安定収入を目指すのかを明確にし、それに応じた物件を選ぶ必要があります。物件選びを誤ると、目標に達することが難しくなることもあります。
失敗事例からも分かる通り、十分な勉強をせずに不動産会社の言うままに物件を購入し、失敗してしまう人が多いのです。
不動産投資を始めると決めたなら、不動産賃貸業や投資の基本を学び、知識を身につけることをお勧めします。そうすることで、不動産会社との交渉でも対等に話ができるようになり、成功の確率を高めることができるでしょう。
失敗事例から導く失敗回避策
これから不動産投資を始めようと考えている方にとって、事例のような失敗は避けたいところでしょう。では、どのようにすればこのような失敗を回避できるのでしょうか。
リスクを理解し備える
投資には必ずリスクが伴いますが、不動産投資特有のリスクは時代の変化と密接に関わっています。不動産投資を成功させるためには、最低限以下の3つの視点を注意深く観察することが重要です。それは、人口減少問題、空き家問題、インバウンド需要の変化です。これらは今後の不動産投資に大きな影響を与える可能性があります。
不動産投資の基本は不動産賃貸業です。しかし、貸し出す物件があっても借り手がいなければビジネスとして成り立ちません。人口が減少すれば、当然ながら借り手も減少し、空き家が増えていきます。これは地方でも都心でも同様の現象であり、住む場所が供給過多になっていることを示しています。
また、コロナ禍で海外からの旅行者が大幅に減少している状況は、ホテル業や民泊ビジネスに大きな打撃を与えています。このように、不動産投資特有のリスクは世界情勢ともリンクし、常に変化しています。経済環境の変動には常に目を光らせ、情報収集を怠らず、リスクに対処する準備を整えておくことが必要です。
目的・目標に合った物件選定
不動産投資を始めるにあたって、自分が何を目的としているのかを明確にしておくことが重要です。例えば、「不動産投資で収益を上げてサラリーマンを辞めたい」というのも一つの目標です。
どのくらいの期間でどれくらいの収益を得たいのか、どのような場所でどのような物件を対象に不動産投資を行うのか、少なくともこれらの目的を明確にしておく必要があります。
コンサルティングの際には、アパートやマンションを建設する土地所有者に対して、「年間でいくらの不動産収入を得たいのか」「固定資産税や相続税の節税が目的なのか」などを確認します。
明確な目的があれば、それに応じた不動産の活用方法が見えてきます。しかし、目的が曖昧なままアパートやマンションを建てると、借金だけが残り、不動産投資としての効果を得られない事態に陥ることがあります。
不動産投資に関する情報を常に更新する
不動産投資には、契約に関連する法律や税金、ローンなどのファイナンスに関する情報、そして建築に関する情報を把握しておく必要があります。特に、ファイナンスに関する情報は必須で、長期的に見て不動産価格に大きな影響を与えることがあるため、注意深く見守る必要があります。
相談先を確保する
不動産投資は、ローンや税金などのファイナンス、契約や登記に関する法律、建築に関する知識が必要とされる分野が重なり合っています。自分で全ての分野に精通している場合は問題ありませんが、そうでない場合は、各分野の専門家との関係を築いておくことが大切です。
賃貸専門の不動産会社や売買専門の不動産会社、銀行などの金融機関、税理士、弁護士、司法書士、建築士など、必要に応じて頼れる相談相手を確保しておくことが、不動産投資を成功させるための重要な要素となります。
失敗の兆しを感じたらセカンドオピニオンを求める
不動産投資で失敗すると、本人や家族の生活に大きな影響を及ぼす可能性があります。不動産投資は、数千円や数万円の買い物ではなく、大きな金額が関わるため、損失が発生すればその影響も大きくなります。
困難な状況に直面した場合には、少なくとも3人の専門家にセカンドオピニオンを求めることが重要です。
それぞれの専門家の意見を聞くことで、自分にとって最適な解決策が見えてくるでしょう。最終的には、物件を売却するという選択肢を取る場合もありますが、その過程でどのようにして出口まで辿り着けるかを導いてもらう必要があります。
例えば、サブリース契約を解約して収益を改善する、ローンの金利が高ければ金融機関に金利の引き下げを依頼する、他の銀行に借り換えを検討するなど、あらゆる手段を考慮することが求められます。損失を最小限に抑えるための資金が調達できる場合は、早期に売却して不動産投資を終了させることも選択肢の一つです。
よくある質問
不動産投資は失敗することが多いのでしょうか?
不動産投資は、「中長期的な視点」で取り組むべき投資です。もしも投資を始めた時点で赤字であれば、その時点で既に失敗と言えるかもしれません。そうした観点からすると、体感的に失敗率が高いと感じる人も多いでしょう。
本来、不動産投資は、株式投資などで得た余剰資金や既に形成された資産を元に行う最後の投資手段です。そのような条件を満たしている投資家は、失敗するリスクが低い傾向にあります。
不動産投資のリスクを避ける方法はありますか?
不動産投資は、経済状況の変化に影響を受けやすいため、常に最新の情報を収集することが重要です。適切なタイミングで情報をキャッチすれば、例えば、物件を売却してリスクを回避することも可能です。物件を売却した後に、別の優良物件を購入し、資産を入れ替えることで、リスクを軽減できます。
どのようにして優良物件を見極めればよいですか?
優れた物件を見極める目を養い、最適なタイミングで物件を購入することが重要です。また、賃貸経営に関する知識やノウハウを蓄積することで、リスクを最小限に抑えることができます。
今後、人口減少が進む中で、不動産投資に未来はあるのでしょうか?
確かに、人口減少は不動産投資に影響を与える要因です。しかし、不動産の価値は需要に左右されるため、たとえ人口が減少しても需要があれば、不動産投資は成り立ちます。需要を見極める力が、投資の成否を大きく左右します。
例えば、コロナ禍によって働き方が変わり、都市近郊や地方への移住が注目されています。以前とは異なり、リモートワークが普及したことで、どこでも仕事ができる環境が整いつつあり、新たな不動産需要が生まれています。こうした変化を先読みし、需要が見込まれるエリアに投資することで、不動産投資の成功が見込めます。
まとめ
不動産投資にはネガティブなイメージがつきまとい、「騙されるのではないか」という不安があるのは事実です。確かにそうしたリスクも存在しますが、真剣に不動産投資に取り組むのであれば、自分自身で不動産や金融に関するリテラシーを高めることが不可欠です。
不動産投資においては、他人を頼りにせず、自分でリスクを管理する姿勢が求められます。失敗には必ず理由があり、それを避けるためには十分な知識と準備が必要です。。
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